渡辺美里の3rdアルバム「BREATH」を久々に聴いてみた

80年代邦楽
ゆーかり
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今回は、渡辺美里さんの3rdアルバム「BREATH」を聴いてみての、感想と考察を書いていきたいと思います。

コアラくん
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このアルバム「BREATH」は、1987年7月15日リリースされた3rdアルバムです。

渡辺美里さんは、1985年5月2日にシングル「I’m free」でEPIC・ソニーよりメジャーデビューしました。

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渡辺美里アルバム「BREATH」の曲目紹介

1.BOYS CRIED〜あの時からかもしれない〜

作詞:MISATO、作曲:伊秩弘将、編曲:西平彰

コアラくん
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こちらは美里さんの、8枚目のシングル曲となっております。このアルバムの3曲目の「IT’S TOUGH」との、両A面シングルとして発売されました。

ミディアムテンポでアコースティックギターに乗せた、さわやかで力強くもあるメッセージソングです。

歌が上手い!!高音での太いロングトーンが気持ちいいいです。

作曲は伊秩弘将さんです。
伊秩弘将さんといえばのちに「SPEED」(ボーカル&ダンスグループ)の音楽プロデューサーとして大活躍する方ですね。
なんと、このアルバムの曲が作曲家としてのデビュー作なのです。

美里さんの曲の作家陣は、そうそうたるメンバーばかりですが、まだビッグになる前の段階で美里さんとお仕事して、その後有名になられている方が本当に多いです。

ゆーかり
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美里さんの仕事上のあげまんぶりがすごい!

2.HAPPY TOGETHER

姉がLPレコードで持っていて、それをカセットテープに録音してもらって聴いていたゆーかりですが、そのテープで聴くと、1曲目の「BOYS CRIED〜あの時からかもしれない〜」の終わりの部分と、この「HAPPY TOGETHER」の始まりの部分がつながっているように聴こえます。わざとだと思います。

CDでもつながっているのですが、CDからiPodに入れると、曲の境目で空白ができてしまいます。あまり関係ありませんが。

ミディアムテンポで、洋楽テイストのゴキゲンなロックナンバーです。
作曲・編曲は佐橋佳幸さんで、全曲のギターも担当しています。
このころ美里さんのバックバンドは「ラバーソウル」というバンド名で、美里さんを支えていました。
その「ラバーソウル」のメンバーの一人が佐橋佳幸さんなのです。

ゆーかり
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佐橋佳幸さんといえば、松たか子さんのご主人といったほうが、今ならピンとくる方も多いかもしれませんね。

このアルバムから、美里さんの歌唱力&表現力が、めちゃんこ上がってます。

3.IT’S TOUGH

作詞:MISATO、作曲:伊秩弘将、編曲:西平彰

コアラくん
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こちらは美里さんの8枚目のシングル曲となっております。このアルバムの1曲目の「BOYS CRIED〜あの時からかもしれない〜」との両A面シングルとして発売されました。


両A面シングルとのことですが、当時の私の印象としては、この「IT’S TOUGH」のほうがメディアにもたくさん露出していたので、こちらが実質A面では?と理解してました。

リズム的にはアップテンポでノリがいいのですが、プログレに近い音色も出てきたりして、当時としてはとても実験的でありながら、斬新でオシャレでかっこいいなと思ってました。

歌詞もかっこいいし、声もかっこいいし、PVでは美里さんが踊りまくってます。
このアルバム全体に漂う「大人っぽいクール感」が凝縮されている気がします。

4.Milk Hallでおあいしましょう

作詞:MISATO、作曲:佐橋佳幸、編曲:清水信之

高音はいつものパワフルな歌い方ではなく、裏声を多用し、さわやかな中でも大人に変化した感じがします。

それもそのはず。この当時、美里さんは21歳になったので。
10代の時とは明らかに違う雰囲気で歌っています。

個人的には、今現在の美里さんの歌唱法は、このころにほぼ確立されたかなと感じます。

その理由として、このアルバムを出す前の1986年に喉にポリープができ、手術をされたことがあったのですが、その前後で歌い方が大きく変わったのかなと思われます。

コアラくん
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より喉に負担がかからないよう、ボイストレーニングされたみたいですね。

5.BREATH

作詞:MISATO、作曲:伊秩弘将、編曲:清水信之

しっとりとした洋楽的なアプローチの落ち着いたバラードです。
売れ線を狙ったバラードでは決してありません。

ですが、しっかり聴きごたえのある歌です。
こういう曲を聴くとやはり、美里さんが本格的アーティストという位置づけにあるのを感じます。

6.Richじゃなくても

作詞:MISATO、作曲:渡辺美里、編曲:清水信之

LPレコードだと、これがB面の1曲目となります。

コアラくん
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この曲は、美里さん自身による作曲となります。

ビックバンドジャズのアレンジを施した、とてもキャッチーな曲で、美里さんのラジオ番組のテーマ曲でもありました。
このラジオ番組の名前、忘れてしまいましたが、美里さんの話してる声もハスキーでカッコ良いのです!

歌の表現力も21歳とは思えぬ素晴らしさです。
こんな歌をこの若さで歌えちゃうんだもんなー。やっぱり天才なんですねー。

7.BORN TO SKIP

作詞:MISATO、作曲:木根尚登、編曲:清水信之

TMネットワークの木根尚登さん作曲です。
ちょっと異邦人(久保田早紀さん)を感じさせる、エスニックでもあり、オリエンタルな曲調です。
木根尚登さんの曲ってセンスいいんですよね。

この曲もかなり攻めてるなと思いますが、必ずキャッチーさを忘れないんですよね。
素敵な曲です。

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8.HERE COMES THE SUN〜ビートルズに会えなかった〜

作詞:MISATO、作曲:小室哲哉、編曲:西平彰

作曲は小室哲哉さんで、コーラスにはTMネットワークが参加しています。

ミディアムテンポのマイナー調の曲でありながら、ダンスミュージックとまではいかないのですが、自然と体が動いてしまうようなバンドサウンドです。

この頃の美里さんの歌詞は、ストレートに「がんばれ!」みたいな感じではなく、少しクールで客観的に、俯瞰して眺めてる視点で書かれているように感じます。

9.PAJAMA TIME

作詞:MISATO、作曲:小室哲哉、編曲:清水信之

ゆーかり
ゆーかり

小室哲哉さん作曲です。感動系の名曲です。

小室さんの作る曲って、なんだろう、思いっきり琴線に触れてくるんですよね。
このアルバムは死ぬほど聴きましたが、特にこの曲は1番聴きました。

ゆーかりはちょうど思春期に差し掛かる頃で、中学生の頃に不登校も経験しました。
家庭にも学校にも居場所がないと感じ、息苦しい毎日を送ってた時に、この曲に出会い、心を支えられました。

歌詞もすごく気持ちにピッタリ寄り添ってくれたんですね。
♪降り始めた雨も気づかず、地面をじっとみつめてた頃、友達の一人は理想を、時も忘れて話してくれた♪
という部分でいつも滂沱の涙でしたね。

ゆーかり
ゆーかり

歌や音楽って本当に人の心を救う力を持ってるんですよね。

10.風になれたら

作詞:MISATO、作曲:渡辺美里・佐橋佳幸、編曲:佐橋佳幸

濃密な内容のアルバムなので、パジャマタイムまできたらけっこうお腹いっぱいになるのですが、この曲でお口直しして締めるといった、スッキリデザート感のある曲です。

静かなフォークのバラードで、ほっこりするかわいい歌です。

渡辺美里アルバム「BREATH」を聴いての感想・考察

いかがでしたでしょうか?

当時CDを聴きまくったので、歌詞カードがボロボロです。
このアルバム全体を通して感じたのは、「売れ線なんてくそくらえ!」という気概でしょうか。
いや、売れたんですよ、実際は。

でも、媚びていないというか、「本当にいいものを作ろう!」「いい歌を届けよう」という心意気を、今あらためて聴いてみて感じるのです。

だから、こんなにボロボロになるまで聴かれるぐらいの作品に仕上がったのでしょうね。
美里さんの歌は特に、落ち込んでいる時だったり、悩んでいる時は、まるで隣にいて、寄り添ってくれているかのような歌声なのです。

ゆーかり
ゆーかり

届かないかもしれませんが、美里さんにありがとうと伝えたいと思うほど素晴らしいアルバムです。

機会があれば、ぜひ聴いてみてくださいね。

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