今回は、レッドウォーリアーズのアルバム「KING’S」を聴いてみての、感想と考察を書いていきたいと思います。
レッドウォーリアーズは、1986年10月10日に1stアルバム「LESSON 1」でデビューしました。
このアルバムは、1988年4月1日に発売された、レッドウォーリアーズ通算3枚目のオリジナルアルバムです。
アルバム「KING’S」曲目紹介
1.KING’S ROCK’N’ ROLL
作詞:ダイアモンド☆ユカイ、作曲:木暮武彦、編曲:RED WARRIORS
レッドウォーリアーズの中でも最もハードロック度が強いアルバムとあり、アルバムオープニングにふさわしい楽曲です。
ミディアムテンポの、悠々としたアメリカンハードロックです。
「俺が王様さ!」と、堂々と名乗りを上げています。
確かにこの頃のレッズは無敵でしたね。
歌詞に、いろいろな過去の偉人や有名人の名前が出てきます。
ユカイさんが「キング」「男の中の男」と認めた人たちなのでしょう。
そうそうたる人物の名前が出てきます。
「俺が~」のあとに以下のお名前が続きます。↓
〇ハイル・ヒトラー(ドイツの元首相、独裁者)
〇ジュリアス・シーザー(古代ローマの英雄「ユリウス・カエサル」のこと)
〇ジーザス・クライスト(イエス・キリストのこと)
〇ジミー・ヘンドリックス(伝説のギタリスト、歌手)
〇カシアス・クレイ(ボクサー。モハメド・アリの旧名)
〇アル・カポネ(アメリカマフィアのボス。「アンタッチャブル」の映画のモデルにもなった人)
そして最後に「俺はMr.ダイヤモンド!」と叫びます。
ユカイさんのこのビッグマウスぶりが、とんでもなくかっこよかったのです。
2.NEVER GIVE UP
作詞:木暮武彦、作曲:木暮武彦、編曲:RED WARRIORS
2曲目は、シャケさん流「KING’S ROCK’N’ ROLL」ともいうべき歌詞です。
冒頭から「俺を殺したいなら殺ってみりゃいいのさ。地獄の底からでもはい上がってみせるぜ」」ですからね。
どちらかというとハングリー精神のほうが強い感じがしますね。
曲はアルバムを通してほぼ全てがハードロックなのですが、この曲はとくに力強いレッズ流メッセージソングといえそうです。
3.SHAKIN’ FUNKY NIGHT
作詞:木暮武彦、作曲:木暮武彦、編曲:RED WARRIORS
ギターのシャケ(木暮武彦)さんが、初のリードボーカルを担当した曲です。
女性にふられたことを、明るい曲に乗せて笑い飛ばしているという楽曲です。
私はシャケが推しメンだったので、もうほんとにドキドキしながら聴いたもんです。
好きな人の、初のカラオケを聴くような心境かしら?!
たぶん、エアロスミスのジョー・ペリーがリードボーカルをとっていて、スティーブン・タイラーと肩を組み、1つのマイクに向かって掛け合いで歌っているイメージを再現しているのでしょう。
ライブでもシャケさんは、照れながら歌っている感じが素敵でしたよ。
シャケさんの歌唱力?いや、歌はうまけりゃいいってもんじゃないですよ。歌は心ですよ、心。
4.THE DAY AFTER
作詞:ダイアモンド☆ユカイ、作曲:木暮武彦、編曲:RED WARRIORS
レッズにしては少しめずらしいタイプの曲で、ダークな世界観でダンサブルでもある、まさに新境地を切り開いた感があります。
ガンダムとかのようなアニメの主題歌になってもよさそうな、珠玉の一曲だと思います。
アルバムの中の1曲として、このまま埋もれさせてしまうのはもったいないくらい、現代にも通じるいい曲だとあらためて聴いて思いました。
歌詞も曲もアレンジも本当に素晴らしい。
5.ANOTHER DAY, ANOTHER TIME
作詞:木暮武彦、作曲:木暮武彦、編曲:RED WARRIORS
ハードロックの、こてこてのバラードです。
「会えばついけんかばかりしてしまうけど、離れると恋しくてたまらない」という、恋人への思いをストレートに綴った歌詞です。
何百回聴いたことでしょう、この曲。シャケが私に向けて歌ってくれていると思い込んで(>_<)
自分もいつかこんな恋愛をしてみたいなーと、恋焦がれて聴いていたものです。
レッドウォリアーズの、バラード2大巨頭のうちのひとつだと思ってます。
あ、あともう1曲?
それは「LADY BLUE」というシングルです。
6.ROYAL STRAIGHT FLUSH R&R
作詞:ダイアモンド☆ユカイ、作曲:木暮武彦、編曲:RED WARRIORS
1988年3月10日に、レッドウォーリアーズ通算4枚目のシングルとして先行発売された楽曲です。
ゴキゲンなハードなロックンロールで、キャッチーな曲です。
キーボードはミッキー吉野さんが担当しております。
この曲で一気に世に広まった感じがありましたね。
歌詞はユカイさんが担当していて、亡くなったお父様に捧げた歌です。
ユカイさんの歌詞には、お父様が出てくることがよくあります。
カジノドライブの「John」のところでも書きましたが、ユカイさんはお父様との関係があまり良くなかったそうです。
お父様は堅い職業の方で、音楽で身を立てたいと言いながらも、当時あれこれと定まらず、フラフラとしていたユカイさんを歯がゆく思ったのかもしれませんね。(自伝本を読んでの感想)
ユカイさんはユカイさんの中で、様々な葛藤があったと思いますが、分かり合えないまま亡くなったお父様への思いを、赤裸々に綴ったのがこの「ROYAL STRAIGHT FLUSH R&R」です。
ライブやTVなどで、歌が始まる前に言うユカイさんの「くたばりゃしねーぜ」というセリフが忘れられないです。
レッズはとにかくトンガってました。
この頃のバンドは割とみなさんトンガってましたが、レッズは群を抜いてキンキンにトンガってましたね。
現代の、腰の低いアーティストさんたちからしたら、考えられないくらいにです。
80年代はそれが、「かっこいい」主流だったのです。
7.JAJAUMA-NARASHI(じゃじゃ馬ならし)
作詞:木暮武彦、作曲:木暮武彦、編曲:RED WARRIORS
このアルバムの中で一番聴きまくった曲です。
かなりきわどい歌詞ですね。
なかなか体を許してくれない彼女にイライラして、今日こそは決めてやるぜ!みたいなことを、絶叫して歌ったハードロックです。
こうして文字にするとダサい感じがしますが、とてもセンスのいい曲なんですよ。
レッズってこういうのがあるから好きなんですよね。こういうチャラい感じが。
さっきまで、「離れているだけで優しくなれるのに」とかロマンティックなバラードを歌っていたかと思えば、いきなりこれですからね。
ちなみに、ゆーかりは中学生の頃、放送委員というのに入っていて、お昼の給食の時間に音楽を流す担当だったのですが、もうやりたい放題やってました。
この曲をかけるのですが、最初のほうは小さめのボリュームにしておいて、最初に出てくる「今日こそケツを引っぱたいてやるぜ」の部分をバン!っと爆音にするんです。
そうしたら、先生が放送室にすっ飛んでくるのですが、曲が終わるまでは阻止されてはならぬと思い、放送室のカギをかけ籠城した記憶があります。
「あたしもアウトローでアナーキーだぜ」みたいな気分に酔いしれていた黒歴史です(>_<)
8.WILD AND VAIN
作詞:ダイアモンド☆ユカイ、作曲:木暮武彦、編曲:RED WARRIORS
この曲は「ルシアン・ヒルの上で」のB面(正確には12inchシングルレコードの3曲目)に入っていた曲です。
夜のヒットスタジオというTV番組でも、披露したことのある楽曲です。
ひとつ前の曲の「JAJAUMA-NARASHI(じゃじゃ馬ならし)」の次にこの曲、この流れ最高にかっこいいと思います。
「JAJAUMA-NARASHI(じゃじゃ馬ならし)」のあとは、これしかもってこれないだろうなって感じますね。
「俺はうぬぼれ屋のロックロールスターだぜ」という歌詞にハードな曲調ですが、曲の途中でリズムチェンジを何回かするのですが、このセンスがすごいんですよねー。
くせの強い楽曲ですが、くせになる中毒性のある曲でもあります。
9.PARTY IS OVER
作詞:ダイアモンド☆ユカイ、作曲:木暮武彦、編曲:RED WARRIORS
歌詞がユカイさんらしい、ちょっとキザで小粋な激しいロッカバラードです。
キーボードはミッキー吉野さんが担当しております。
エアロスミスの「GET A GRIP」というアルバムの「Crazy」という曲に雰囲気が似ています。
B’zにもエアロスミスの曲に似たバラードはありますが、ボーカルが変わると全然印象が違うものですね。
バーなどで演奏しているところを、お酒を飲みながら聴き惚れたいイメージの曲です。
10.IT’S ALL RIGHT
作詞:RED WARRIORS、作曲:木暮武彦、編曲:RED WARRIORS
このアルバム唯一のアンプラグドスタイルの楽曲です。
ピアノはシャケさんとともに共同プロデューサーである、宗清裕之さんが担当しております。
ユカイさんがカズーという楽器(ラッパみたいな形をしていて、声を出すことで音を出す)やウクレレを弾いたり、サビは全員で歌ったり、会話がそのまま録音されていたりと、楽しい感じが出ています。
歌詞は、レッドウォリアーズ結成時のエピソードなどの友情物語が綴られています。
これに影響を受けてゆーかりさんは、楽器屋さんにこのカズーを買いに行ったんだよね?
うん。声を吹き込み、その声がラッパのような音に変化して出てくる、とても面白い楽器だよ。
レッドウォーリアーズの「KING’S」を聴いての感想・考察
いかがでしたでしょうか。
このアルバムも好きすぎて、かなりの個人的解釈ですすめてしまいました。
このCDも当時めちゃくちゃ聴きまくり、歌詞カードはボロボロです。
レッドウォーリアーズのこのアルバム「KING’S」は、一番脂がのってる、まさにノリに乗ってる時代です。
ゆーかりの学生時代はバンドブームでしたが、このレッドウォリアーズのコピーバンドもいました。
ボーカルもギターもけっこう難しかったと聞きましたね。
コアラくん
レッドウォリアーズって、言動がハチャメチャってイメージだけど・・・。
でも類まれなるテクニックという、れっきとした裏付けがあってのことだなと、あらためて感じたよ。
よろしければぜひ聴いてみてくださいね。