今回は、レッドウォーリアーズのアルバム「Swingin’ Daze」を、久しぶりに聴いてみての、感想と考察を書いていきたいと思います。
レッドウォーリアーズは、1986年10月10日に1stアルバム「LESSON 1」でデビューしました。
このアルバムは、1989年7月21日にリリースされた、レッドウォーリアーズ通算4枚目のオリジナルアルバムです。
アルバム「Swingin’ Daze」の曲目紹介
1.欲望のドア
作詞:木暮武彦、作曲:木暮武彦、編曲:RED WARRIORS・三国義貴
1989年5月21日に発売された7枚目のシングル楽曲です。
この曲をはじめて聴いた時の印象ですが、あまりの変わりように驚きました。
「洗練されている!」っていうのが第一印象ですね。
今までの荒削りともいえるハードロックの世界観から一変し、ポップス感が強くなったからです。
まさに新境地を切り開いた感がありました。
ピアノ&キーボードは、編曲にも携わっている三国義貴さんです。
最初はなんとなく聴き慣れない感触でしたが、何度か聴いていくうちに大好きになった、中毒性の高い楽曲です。
また、ピアノが前面に出ていて、今までにないキャッチ―さも魅力です。
2.DANCE MACABRE
作詞:ダイアモンド☆ユカイ、作曲:木暮武彦、編曲:RED WARRIORS・三国義貴
8枚目シングル「Sunday Sunshine」のB面(カップリング曲)です。
おとぎ話の世界を歌詞にしていて、昔見たPVもトランプを基調とした世界観だったので、もしかしたら「不思議の国のアリス」がモチーフになっているのでしょうか。
ロックはロックでも少し前のレッズより断然「洗練されている」という印象です。
3.SUNDAY SUNSHINE
作詞:木暮武彦、作曲:木暮武彦、編曲:RED WARRIORS・三国義貴
1989年7月1日に発売された8枚目のシングル楽曲です。
感動的で壮大なロックバラードです。
「バラとワイン」に引き続き、ブラスセクションの入った華やかな曲です。
加えてユカイさんのボーカルスキルが格段に上がっています。
最初にこの曲を聴いた時にはもうレッズ解散の話を知っていたせいか、「ああ、もう終わるんだ。」としんみりしてしまったことを思い出しました。
4.SISTER
作詞:ダイアモンド☆ユカイ、作曲:木暮武彦、編曲:RED WARRIORS・三国義貴
7枚目シングル「欲望のドア」のB面(カップリング曲)です。
SISTERとは修道女の意味のSISTERです。
曲調は穏やかでさわやかなロックなのですが、歌詞の内容がこれまたエグいです。
教会の中で、シスター(修道女)と結ばれるという背徳の過ちを犯してしまうという、本当なのか、妄想なのか図りかねる内容です。
そういう曲を、カラッと壮大に歌いあげるユカイさんはさすがです。
5.鏡の前のメリー・アン
作詞:ダイアモンド☆ユカイ、作曲:木暮武彦、編曲:RED WARRIORS・三国義貴
ネチネチしたブルースで妖艶な世界観を作り出しています。
ひとつ前の曲「SISTER」からの流れを引き継いだような歌詞の内容です。
「何も知らない生娘に男というものを教えてやるぜ」みたいな内容です。
実は、次の6曲目の「SWEET RED FLOWER」まで流れができあがっています。
4~6曲目の歌詞はきちんと順番に続いていて、「女性を少しづつ、段階を踏んでおとしていく」という世界観になっていることを、今になって理解しましたね。
そういう仕掛けがあったんですねー、このアルバム。面白い。
6.SWEET RED FLOWER
作詞:ダイアモンド☆ユカイ、作曲:木暮武彦、編曲:RED WARRIORS・三国義貴
このアルバム全体のコンセプトとして「欲望」「快楽」「悪魔」がテーマとしてあるようです。
この曲はその中の「欲望」「快楽」を表現していると思われます。
歌詞の内容は、恋人とのきわどいプレイを歌っているという、けっこう過激な内容です。
でもそこがレッズ。あっけらかんとしていて、シャケのギターがかっこいい、従来のレッズらしい楽曲です。
7.灰と蜃気楼
作詞:ダイアモンド☆ユカイ、作曲:木暮武彦、編曲:RED WARRIORS・三国義貴
カーペンターズのような穏やかなアコースティックサウンドです。
ユカイさんの立場から綴った、バンド解散への思いを歌った歌詞です。
このアルバムのラスト曲(9曲目の「GOLDEN DAYS」)はシャケさんから綴った解散への思いを歌った曲ですが、こちらの「灰と蜃気楼」とは少し温度差があるような気がしますね。
解散の理由はいろいろあったようですが、一番はギターのシャケさんが「アメリカ進出」という夢を叶えたいという気持ちと、シャケさん以外のメンバーとの温度差だったと当時からいわれていました。
シャケさん以外は、せっかく掴んだ日本での成功ですもの。これまでのように日本で活動したかったのではないでしょうか?
この曲はユカイさんから見た解散への思いを書いた歌詞なので、バンドへの未練が感じられます。
バラードも絶品なレッドウォリアーズですが、この曲はレッズの中でも隠れた名曲です!
8.90’S REVOLUTION
作詞:木暮武彦、作曲:木暮武彦、編曲:RED WARRIORS・三国義貴
このアルバムは1989年に作られたので、もうすぐ訪れる「1990年代」に向けての宣言ともいうべき気持ちを歌ったロックンロールです。
「強制労働ばかりのまるで監獄さ」
「俺たちの時代にリーダーはいらないぜ」
「くだらないしきたりをたたきつぶせ」
「俺達の時代は俺達のものさ、文句は言わせないぜ」
などの強いメッセージを発信しています。
当時のゆーかりも「よーし、やったるでー」と血がうずうずしました。
9.GOLDEN DAYS
作詞:木暮武彦、作曲:木暮武彦、編曲:RED WARRIORS・三国義貴
穏やかなロックバラードです。
7曲目の「灰と蜃気楼」はユカイさんの立場から綴ったバンド解散への思いを歌った歌詞ですが、こちらの「GOLDEN DAYS」は、ギターのシャケ(木暮武彦)さんの立場から綴った、バンド解散への思いを歌った歌詞です。
レッドウォリアーズ解散の一番の理由は「シャケさんがアメリカ進出に挑戦したい」という夢を叶えるためでした。
その際に、メンバー全員の考えが合わなかったのですね。
シャケさん以外のメンバーはこのまま日本で活動したい、でも曲を作っているのはシャケさんなので、事実上シャケさんの意向に従うしかない。
だからといって、みんなでアメリカについていくわけにはいかない。
だったら解散しかないよね、という流れでしょうか。
ユカイさん作詞の「灰と蜃気楼」はバンド解散への未練が感じられますが、こちらの「GOLDEN DAYS」はどちらかというと、「疲れ」と「次への希望」というシャケさんのやり切った感を感じます。
「SUNDAY SUNSHINE」とこの「GOLDEN DAYS」を聴くと、「いよいよ解散なんだな」とゆーかりは悲しくなったことを思い出しました。
歌詞に「あきらめないと決めたのさ、輝く光の中、生まれた意味を確かめてみるまで」という部分に凝縮されていますね。
レッドウォーリアーズの「Swingin’ Daze」を聴いての感想・考察
いかがでしたでしょうか。
このアルバムは、レッドウォーリアーズが一番最初に解散する時のアルバムです。
レッズが解散すると知って、私ゆーかりは泣きに泣きました。
なのでその数年後、復活した時はうれしかったですね。
ユカイさんは昨今、バラエティ番組などにも出て精力的に活動されていますね。
でも、ゆーかりにとってのユカイさんはやはりロックシンガー。これからもずっと、かっこいい歌を歌い続けてほしいと心から思います。
よければ、ぜひ聴いてみてくださいね。