表現力が本来の歌唱力をカバーできちゃうって知ってましたか!?
歌を評価する基準ってけっこうあいまいなとこがあって、例えば、
・声の伸びや声質はいいのだけど、なんかあまり惹きつけられない、、、
とか逆に、
・歌唱力はそうでもないのだけど、とても惹きつけられてしまう歌声!
ってあるんですよね。
それはもしかしたら、歌の表現力の差なのかもしれません。
ほんのちょっとした歌の表現テクニックを、上手に取り入れることによって、歌が俄然あか抜けて、上手く聴こえるようになるんです。
この記事では、すぐに使える”歌の表現テクニック14選”を、ボイトレマニアの私ゆーかりが、たっぷりお伝えしていきたいと思います。 ぜひあなたのボーカルライフに役立ててみてくださいね♪
【保存版】歌の表現で使えるテクニック14選
1.ビブラート
歌の語尾などのロングトーンの部分を、ただまっすぐに伸ばすのではなく、波打つように、声を揺らすことをビブラートといいます。
カラオケなどでもよく出てきたりするので、おなじみかと思います。
ビブラートは、伸ばしている時の音程は変わっておらず、 息の強弱で声を「揺らせる」ということがなされています。
ビブラートの波は一定にすればするほど、うまく聴こえます♪
個人的には、ドリカムの吉田美和さんはビブラートがものすごく安定していて上手いと思います。
2.しゃくり
最初の音程を下から上にしゃくりあげるので、「しゃくり」と言われています。カラオケの採点でもでてきますね。
二つ目の音(しゃくりあげたほうの音)から歌いはじめても(一つ目の音を歌わなくても)成り立つのが「しゃくり」の定義です。
音楽用語にすると、ポルタメント、グリッサンド、ベンドアップなどとも呼ばれます。
平坦な歌を、ポップスらしく魅力的にきかせることができる反面、多用しすぎると、しつこい嫌味な感じになってしまう場合もありますので、ストレートに歌う部分と、しゃくりを入れる部分の配分は考えたほうがよいかもです♪
(例)
平原綾香さんの「ジュピター」の冒頭部分の「エエブリデー」の最初の「エエ」の部分など。
3.ため
歌に「ため」を入れるというのは、簡単にいうと、歌いだしの一拍目をずらして歌うことをいいます。
感情がこもった時に自然となってしまうことが多いと感じます。
和田アキ子さんや、松田聖子さん、渡辺美里さんなんかもよくつかわれています。
感情がこもって、強く訴えかけることができる表現方法です。
しかし、こちらも多用しすぎると、もっさりとした印象の歌になってしまうので、ここぞという時だけに使うようにしたほうがよいかもしれません。
4.フォール
フォール=落ちる
ですが、歌のフレーズの語尾の音程を、自然に下げていくテクニックです。
音程を下げるというより、フレーズの語尾で脱力するといったほうがわかりやすいでしょうか。
気だるさ、抜け感、色っぽさを表現できます。
5.ファルセット
ファルセットとは裏声のことです。
歌の表現としては、やわらかくきれいな印象になります。
またファルセット(裏声)は歌の表現方法としてだけではなく、ボイストレーニングとしても非常に有用です。
ファルセット(裏声)を出せるようになると、歌全体が底上げされていくことを実感できますよ。
裏声を出す練習をぜひ取り入れてみてくださいね♪
6.エッジボイス(ボーカルフライ)
平井堅さんなどがよくやる、歌いだしの最初に「ひいいいとみーをとーじてー」のこの「いいい」のような、ビリビリという音ですね。
このエッジボイス(ボーカルフライ)は、歌のテクニックとしては、セクシーな雰囲気をだすことができます。
また、ボイストレーニングとしてもよく使われます。
7.ウィスパーボイス
ウィスパーボイス=ささやき声です。
優しさ、色っぽさ、いやしといった表現を可能にします。
日本人ではチャラさん、海外ならビョークなどがとてもうまく使って表現していますね。
ウィスパーボイスもボイストレーニングとして有用です。
一曲を通して、ため息、吐息まじりで発声しながら歌うのは、とても疲れますが、歌での息の使い方、喉に力の入らない歌い方を体感することができるので、声の調子が悪い日などの練習メニューに、ウィスパーボイスで歌うということを取り入れてみるのもおすすめです。
8.シャウト
激しいロックのボーカリストは、よく歪んだ声で叫んでいますよね。
あれがシャウトです。
スクリーム、デスボイスなどと呼ばれることもあります。
エアロスミスのスティーブン・タイラー、ジャニス・ジョプリン、ピンクなどの、ガラガラ声のようなあの声、カッコイイですよね!
しかし、喉を傷める原因にもつながりますので、ここぞという時以外に、多用しすぎないことをおすすめします。
9.チェストボイス
ファルセット(裏声)に対して、チェストボイス(地声・胸声)といって、どちらかというと低音でよくつかわれます。
ただここでいう地声というのは、喉を使った普段の声というものとはまた違います。
わかりやすい例でいくと、テノール歌手の秋川雅史さんが中低音を出している時のような声ですね。
まさしく胸に響かせて発声していますよね。
ちなみに世界の歌姫マドンナは、このチェストボイスと、ウィスパーボイスと、かわいい声を、一曲の中で自在にあやつる、とても魅力的な歌手です♪
10.抑揚
歌全体を波のように、抑揚をつけることも素晴らしい表現です。
このフレーズは小さく歌う、このフレーズはダイナミックに歌うといったことを計算して、感情が乗せていくといいですね。
11.ブレス
ブレスは歌の息継ぎとして必要なものですが、必要なだけではなく、歌の表情をつけるためにも一役買ってくれます♪
平井堅さんの歌をよく聴いてみてください。
レコーディングでの演出によって、大げさにブレス音を入れているのもありますが、あのブレスの音があることで、ノリとグルーブを感じ、気持ちよく聴くことができるのです。
12.フェイク
フェイクとは、マライアキャリーや、スティービーワンダーのように、歌のフレーズの語尾などで、ロングトーンでも歌える箇所を、こぶしをきかせるように歌っている部分のことをいいます。
「こぶしをきかせるように」といいましたが、実際には、フェイクとこぶしは違います。
こぶしというのは、演歌などでよく使われますが、ビブラートさせたり、喉にひっかけたりしながら、「(音程を)一音を伸ばす」か「(音程を)二音を上下に行き来させる」ことをいいます。
しかしフェイクというのは、ソウルやR&Bなどで、一見こぶしのようにも聴こえますが、(音程が)一音または二音ではなく、音程を確実に譜面に書くことができ、メロディとして成立するものをフェイクといいます。
できるようになったらカッコイイですね。
日本人シンガーでフェイクが本格的に上手いのは、クリスタルケイさんや福原美穂さんなどがいますね。
13.ヒーカップ
B’zの稲葉さんや、ONE OK ROCKのTakaさんなどがよくやる、フレーズの語尾を、しゃくり上げる歌唱法です。
女性ボーカルがやるとかわいい印象になり、男性ボーカルはセクシーでワイルドな印象になるのが不思議です。
14.見た目
歌は、五感を使って伝わります。
見た目、表情、体の動きでも、伝えたいことを表現することができます。
悲しい時は悲しい表情、元気いっぱいの時の体の動き、または服装などのルックスでイメージを演出するというのも、ひとつの表現力であるといえるのです。
要は、こちらの思った通りに伝わるためにできることを、精一杯すればよいのですね♪
好きな歌を完コピすることで表現力の引き出しが増えていく!
好きなアーティストの歌を聴くとき、どんなことに気をつけて聴いていますか?
歌詞を追って、音程を追って、曲の構成を覚えて・・・。
本気で歌の完コピをする時は、さらにもう一歩踏み込んでみましょう。
ブレスの位置、発音なども含めて、ほぼ「聴こえた通りに完コピ」を目指します。
完コピをするためには、ひとつの曲を、たくさん聴きましょう♪
たくさんの曲を、「軽く聴きこなしていく」というよりは、「1曲を死ぬほど聴く」というほうが、曲への理解力もテクニックも、本当の意味で深まります。
歌だけではなく、ドラムも口で歌えるくらいコピーをすると、音楽力までグンとアップしちゃいます。
完コピをしたら、さらに、この歌を他の歌手が歌ったら、どんな風に歌うだろう?と、プロデューサーになったつもりで、考えてみると面白いですよ。
そういった目線で、歌コピをどんどんしていくと、楽しみながら表現力の引き出しも増やしていくことができます♪
ボイトレを学ぶことで表現力が映える基礎を作ることができる!
きちんとボイトレを学んで、声の基礎を作ることで、さまざまな表現方法もなんなくこなせるようになりますので、ぜひ自分に合った先生を見つけてボイトレを学ぶことをおすすめします♪
あなたに合ったボイトレの先生を選ぶコツはこちらの記事でくわしくご紹介しています。
よかったらご一読いただければと思います。
まとめ・表現テクニックを生かすためにボイトレを学ぶと効果的!
お伝えした歌の表現テクニックを使うことで、本来の歌唱力をカバーすることもできちゃいます。
すぐに使える歌の表現テクニックを14個ご紹介しました。
すぐに使える歌の表現テクニック14選
- ビブラート
- しゃくり
- ため
- フォール
- ファルセット
- エッジボイス(ボーカルフライ)
- ウィスパーボイス
- シャウト
- チェストボイス
- 抑揚
- ブレス
- フェイク
- ヒーカップ
- 見た目
また、好きな歌を完コピすることで、表現力の引き出しは増えていくのでおすすめですよ♪
さらに、ボイトレを基礎からしっかり学ぶことで、表現テクニックはより生かされていきます。
自分に合った先生を見つけて、ボイトレを学びましょう♪
ボイトレの先生を選ぶ9つのコツをまとめた記事がこちらになります。 ぜひボイトレの先生選びの参考にしてみてくださいね。
最後まで読んでいただき、ありがとうございます。